- それは、このうえもなく優雅な事件。
- 白い光の粒、黒の質感、赤のインパクト
- 掲載数もすごい、ダリの話もある
- 伊藤若冲への興味は、着物の帯から
- 『牛乳を注ぐ女』のあのピッチャーが買えます
- 付録の『和洋ごころセット』がかわいい
それは、このうえもなく優雅な事件。
久しぶり!
フェルメール展がまたもや
東京・上野と大阪で開催されます。
それは、このうえもなく優雅な事件。
なのだそうです。わお。
行かなきゃね。
で、そんな流れでふと本屋で気になった雑誌がこちら。
なんと伊藤若冲とフェルメールが同時に特集されてます。
誌面では『和洋の対決』と表現されていますが
わたしは『和洋の友の邂逅』といったニュアンスのほうが
近いんじゃないかなぁと 感じました。
伊藤若冲とフェルメールが互いの共通点を知り感激。
笑顔で握手をしてるようなイメージが浮かんで、
なんだかほっこりとした気持ちになりました。
『それは、このうえもなく優雅な事件。』は
フェルメール展のキャッチコピーですが、
和樂誌面でこのふたりが出逢ったことも
個人的にはものすごく『優雅な事件』でした。
今まで読んだことない雑誌でしたし、
「雑誌は基本、ちょい読みだろう…」
なんてイメージもあったのですが
本号はどう考えても『保存版』の一冊です。
間違いないです。
他のどのフェルメール専門・伊藤若冲専門の書籍にも
この角度の掘り下げはないと思われます。
白い光の粒、黒の質感、赤のインパクト
ふたりの画家の代表作を一枚ずつ見比べながら、
「ふたりのこういう技法が、とても似てるよね」
「この色をこうゆう意味で使う技法が近いよね」
「そろってファンタスティックな雰囲気をつくりだすよね」
などなど、分析されていきます。
フェルメールファンにはおなじみの
フェルメール・ブルーも解説されています。
掲載数もすごい、ダリの話もある
伊藤若冲とフェルメールふたりの
作品掲載数も素晴らしいです。
フェルメールは現存する35点がすべて載っており、
伊藤若冲も34点が掲載されています。
そして20世紀スペインを代表する
シュルレアリスムの奇才、サルバドール・ダリも
フェルメールを敬愛していた件のコラムがあって
これがまたおもしろい!
めったに人を褒めることのなかったあのダリが
フェルメールは180点の採点中179点で
古今東西の画家のなかで1位なのだそう。
ダリが描く『レースを編む女』も載っていますが
さすがの奇才っぷりです。
わたしはダリも大好きです。
伊藤若冲への興味は、着物の帯から
実は伊藤若冲つながりで、
サライ2018年10月号という雑誌も購入しています。
その理由はこちらの万年筆。
若冲が愛した朱色(若冲レッド)で作られた万年筆が
付録としてついていたからです!
『動植綵絵 南天雄鶏図』に描かれた
南天の実がデザインされています。
この2018年・夏まで、
和の美術にも伊藤若冲にも
まったく興味のなかった筆者。
まずお着物に興味を持った流れから、
伊藤若冲の絵柄をあしらったデザインの
着物帯に出逢い、一目惚れをしました。
↑写真は、妻がお太鼓風にその帯を巻いているところです
その時から次第に
『伊藤若冲というすごい画家が日本にいたんだ』
と意識するようになり、今に至ります。
『牛乳を注ぐ女』のあのピッチャーが買えます
和樂を読んでの、もうひとつの衝撃があります。
それは
フェルメールの名画『牛乳を注ぐ女』のピッチャーが買えるということ。
和樂と一陽窯作家・木村肇さんがコラボして製作したもの。
フェルメールの『牛乳を注ぐ女』に登場する
例のピッチャーが備前焼に似ているよね?
というところから持ち上がった企画だそうです。
大小ふたつのサイズがあって
小は限定16個。
大は限定3個の超・限定品!
わたし、3個しかない大サイズのほう
欲しくなりました(笑)
なかなかお高いんですが…とても魅力的。
※お値段は誌面でご確認ください!
付録の『和洋ごころセット』がかわいい
かんたんにいうと「便箋セット」です。
- 伊藤若冲の一筆箋
- 伊藤若冲の封筒
- フェルメールのミニカード
- フェルメールのミニ封筒
がはいっています。
渋く、シンプルで、洗練されてて素敵です。
素敵ゆえに、
使うのがもったいなくなってしまうのが
難点といえるでしょう(笑)
とまあ、いろいろと見ごたえたっぷりの
和樂10月号でした。
本屋さんに行ったらぜひチェックしてみてください。
フェルメール好きなら間違いなく買いでしょう。
伊藤若冲好きも、間違いなく買いなはず。
そして伊藤若冲ファンのかたへ、
もしまだ持っていなくて、
在庫もあるようでしたら
万年筆付きのサライもお薦めさせてください。
なおペン先はインクがたっぷりと乗る『太め』で、
付属してくるインクはブルーブラックです。